環境共生学部の松添教授は、スマート農業技術を活用した中山間地における農業・農村振興の研究を行っています。今回、研究課題「栗園における労働軽減のための収穫・運搬ロボットの開発」が農林水産省「スマート農業技術の開発・実証・実装プロジェクト」に採択されました。
研究目的は、栗園における収穫・運搬の無人化・軽労化、労働時間の削減、並びに農業機械の電気化の推進を目的とした完全自律型の収穫・運搬ロボットの開発です。松添教授が研究代表となり、熊本高等専門学校、県内企業や生産団体等との共同で令和4年度~6年度に実施します。
○研究組織
・研究代表:松添直隆教授(環境共生学科環境資源学専攻植物資源学研究室)
・研究分担機関:熊本高等専門学校、㈱末松電子製作所、(公財)地方経済総合研究所
・協力機関(普及・実用化支援機関):山江村未来塾100人委員会やまえ栗ブランド部会、山江村役場、JAたまな
・助言及び情報提供:熊本県農林水産部
〇予算
・1億円程度(予定)
本研究について松添教授は、「栗は中山間地の地域経済を支える重要作物ですが、機械化が進んでいません。栗の従事者は、高齢化や減少が現実化しており、栗の産地維持には作業の省力化・軽労化が急務です。中でも、終日樹園地を回り、地面に落下したイガ果から屈んで果実を拾い出すという、栗特有の収穫作業は辛いもので、省力化・機械化が強く求められています。また、栗の生産量全国2位(全国割合約14%)の熊本県で、本研究の実用化を急ぎ進めたいです」と話されていました。
(参 考)
・農林水産省は、令和3年度補正予算「スマート農業技術の開発・実証・実装プロジェクト」における「戦略的スマート農業技術等の開発・改良」により、生産現場のスマート化を加速するために必要な農業技術の開発及び改良等を推進しています。https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/smart-nogyo/r3_hosei_shinsakekka.pdf
・スマート農業:ロボット・AI・IoT等の先端技術を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現する等を実現する新たな農業のことです。(https://www.naro.go.jp/smart-nogyo/)